カップ麺と褪せた背表紙

人間的であったり非人間的であったり、一般的であったり限定的であったりするようなことを、不定期に書いていきます。

プリティでクラクラ

今度こそhtmlタグが効いて欲しいけど今回もダメな気がするな。ひらたてです。

 

ゲームセンターでバイトをしているのですが、働いているお店(以下「当店」)にはプリ機が1台しかありません。それもBABY2という機種で、どうやら全然「盛れない」機種らしいんですね。正直な話俺はプリクラに対して全くと言っていいほど知識も興味もないし、当店で働いているスタッフのほぼ全員が俺と同じくらいのプリクラ知識しかありません。シール台紙の補充のやり方は知っていても、「盛れる」テクなんてまるで知りませんからね。

 

当店にはプリ機は1台しかないし、近隣のゲームセンターは電車で何駅か隣にしかありません。なのでプリを撮りに来た女の子たちは妥協してそのプリ機で撮るかと思うじゃないですか。全然違うんですよ。

まずスタッフに「プリ機ってあの1台だけしかないですか?」って聞いてきます。質問されるのは全然大丈夫なんですよそれが仕事なので。全然大丈夫なんですけど、土日だと8時間もシフトに入れば少なくとも2回は、多い日は5回くらい同じ質問をされます。土日だと混むのでシフトに入ってるスタッフも多くて、そのぶん質問されるの分散してるはずなんですが、それでも2回は聞かれます。

そして当然ですが嘘をついたって仕方ないので「そうですね〜、当店のプリ機はあの1台だけとなっております〜」と質問に答えるじゃないですか。そしたらその聞いてきた女の子たちは「そうですか、わかりました…」と言ってプリ撮らずに帰るんですよ。マジか。めっちゃびっくりするわ。あの機種そんなに盛れないのか。撮らずに帰るほど盛れないのか。

 

いや、並んでるならわかりますよ。並んでるから別のプリ機置いてないのかなって店員に聞いて、ないですって言われて、じゃあこんなに並んでまで撮らないでいいかとなって帰るのならわかるんですよ。でもそうじゃないんですよ。全然誰も並んでないのに「盛れないから」帰るんですよね。女の子のプリ機にかける情熱すげえな。

 

ちなみに最近人気のあるプリ機は「アオハル」という機種だそうです。違いがわからん。

 

これはどういうことなんでしょうね。例えば音ゲーマーが「DDR置いてないですか?」って店員に聞いたとして、「あ〜うちにはダンスラッシュしかないですね〜。ぜひダンスラッシュやってってください」って返事されても、「いや俺ダンスラやってねえし。DDRないなら別のゲ行こ」ってなるのと同じようなものなんですかね。なんかそんな気がしてきたわ。

 

世の中の女の子ってそんなにプリクラに対して造詣が深いものなんですか? 少なくとも俺の知人友人でプリクラに詳しいという話は聞いたことがないのだけれど。だって400円かけて写真撮るゲームですよあれ。だいたい1プレイ10分くらいですよ。10分って音ゲー1クレぶんと同じかそれより短いくらいですよ。音ゲーやったほうがコスパ4倍だし、例えば格ゲーなら負けなければ一定数までプレイ続くのでたぶん最大でコスパ15倍とかいけますよ。

 

まぁ音ゲーに価値見出す奇人なんかよりもプリ撮る女の子たちはよほど正常だし人口多いと思いますけど、それでも400円って結構高いですよね。

まぁ1人で撮るもんじゃないから割り勘して少し安くなるのはわかりますけど、それにしたって「この機種は盛れる」だの「これは全然盛れない」だのを色々と判別できるくらいになるまで結構な回数プリ撮って試さないといけないじゃないですか。学生、特に中学生なんかにとってはそこそこ厳しい額ですよ。

音ゲーマーは音ゲーしにゲーセン行くから出費は音ゲー代に加えて飲み物や交通費程度ですけど、プリ撮る女の子ってその多くが「プリ撮る」が目的じゃないと思うんですよ。街に遊びに来て、ゲーセンがあるから寄って、プリを撮るっていうものだと思うんですが、そう考えるとやっぱり中学生にはプリ撮るお金結構厳しいよなって感じますよね。

 

プリクラに対して造詣が深い女の子が世の中には結構いて、その子たちはみんなプリで盛るために技術を磨いたり機種を吟味したりと自己研鑽を怠らない。そんな世界がどうやらこの世には存在しているらしいのですが、俺の友人知人にそんな世界の住人はいません。マジでどうやって確かめたらいいんだ。めでたしめでたし。

 

どうか当店のプリ機でもプリを撮っておくれよ。